術後2週間目の記録(前編)

(前編は現状報告で、後編は気持ちの記録です。)

こんにちは!
ご心配をおかけしております。
術後の経過は良好で、珍しく、ものすごーく落ち込んでいたこころも、やっと回復してきました。なので、きっと、大丈夫です。
いつもいつも、励ましをありがとうございます!


術後2週間目の状態。
5日目以降から、やっと痛みが落ち着いてきました。少し、動けるようになってきました。



傷の痛みは、ほとんど無くなりました。縫った部分がたまにジリジリ痛みますが、切り傷だから、そりゃしばらく痛いよね、こんなもんですね。
傷の状態、植皮の状態は、良好です。しびれや血色不良もなく、神経系、血管系にも問題もありません。


しかし実は、一時、植皮した一部の状態があまり良くない、という時期がありました。が、数日様子見をしたら、回復しました。よかったです。もし状態が悪化したら植皮の部分の再手術と言われたので、本当によかったです。再手術となったら、気持ち的にとても無理なので、再手術を断って「もうつらすぎるから、もういいから、切断してくれ」と頼もうと、心中では、決意していた。そして、手術って術後もこまかい問題がたくさん出てくるなぁ、としみじみ思いました。「手術は終わったけど、終わってないんだ」と実感しました。


術後は、2日に1回、主治医による
消毒や状態チェックがほどこされています。
足のギプスは、足首だけは動かせるように、足首周辺をカットしてくれました。少し、軽くなりました。風船のように、ドン引きするほどに、はちきれる寸前ってくらいに、足全体がむくんでいたのですが、ずいぶんとれてきました。むくみがとれてきたので、足全体が軽くなってきました。軽くなったので、体位変換も、楽になってきました。可動範囲が増えたので、生活動作も増え、気持ちも上向きになってきました。寝たきりって、内臓や筋肉も寝てしまうそうでやっぱり身体には良くないそうですが、なによりも気持ちも寝てしまう。下向き。ネガティブ。寝たきりは、本当におそろしいことだと、体感しました。お病気などで、寝たきりの患者さんたちには、心のケアが、本当に必要かつ重要である、とよくわかりました。寝たきりでも、心は、動きます。心は、動かせます。("寝たきり"という言葉をわたしはあまり使いたくないんだけど、他に思い付かなかったので、使いました。傷つく方が居たら本当にごめんなさい。)



術後10日目くらいで、植皮のために切った、下っ腹の傷の、抜鉤(ばっこう:抜糸は糸、抜鉤は、ホチキスの針)をしました。15本くらい。
足の痛みが減ってきたころに、腹が痛み始めていました。不思議なもんで、冗談みたいだけど、足が痛すぎてお腹の痛みに気づいてなかったんだろうなぁと推測しています 笑。抜鉤したら、腹がチクチク痛いのもおさまりました。できる動作も、増えました。しかし、

腹の抜鉤、めっちゃ痛かったぜ。


抜糸、抜鉤、痛さの感じ方は、部位にもよるし、人それぞれらしいです。
わたしは、抜糸は全然痛くねーしチョー楽勝ってタイプなんですが、腹の抜鉤は、まじでイヤでした。たかが1分間くらいでしたが 笑。主治医のこと、本気でにらみました 笑。「このひときらい」って本気で思いました。イヤで、痛くて、息が止まりました。(いつかは抜かなきゃならないので仕方ないのはわかってるし、主治医のことは大好きだけど。笑) 苦手な処置って、人それぞれあるよね、という、患者あるある。注射大丈夫だけど抜糸はイヤとか、その逆とか。わたしは、抜鉤が、苦手らしいです。


生活一般は、できることが少し増えてきました。
まずは何よりも、身体についていた色々な管が、すべて抜けました!祝!あとは、ギプスだけです。
食欲は、ほとんど回復しました。おやつを食べる余裕も出てきました。傷を治すためにも、栄養とらなきゃです。(手術前の、あの爆食いシーズンは、この時のための"たくわえ"だったということで…汗)
トイレは、まだ要付き添いですが、車イスの乗り移りはずいぶんスムーズになりました。トイレに行くのも、車イスに乗り移りするのも、大事なリハビリです。
洗面台の使い方を発見したので、流れる水で歯みがきをできるようになりました。(今まではベッド上で歯みがきでした。)10日ぶりに、流れる水で、なんとか顔を洗いました。本当に本当に、気持ち良かったです。
シャワーはまだ入れていませんが、身体を濡れタオルで拭いて、着替えをします。2週間もお風呂に入らないでもぜんぜん平気、ということがわかったので、今後の自信につながりました。(たとえば被災時など) さすがにそろそろ入りたいとは思ってきましたが、まだ我慢できます。
睡眠は、長時間とれるようになってきました。術後は、痛みなどで2〜3時間おきに起きていたし、熟睡できない日が続いていましたが、やっと6時間前後は続けて眠れるようになりました。大得意の、フテ寝もできるようになりました。やはり、わたしの場合は、「痛くて眠れない」イコール「相当わるい」という重要なサインらしいです。


毎日、リハビリがあります。リハビリは、治療開始時から今日までの4ヶ月間ずっと、同じ先生がみてくれています。「手術してからが、やっと本番だよ」と、ずっと言われていました。本当に、その通りでした。理学療法士の知識量と実践力には、毎回圧倒されるし、とても勉強になります。日に日に、抜群に、良くなってるワケではないけど、悪くはなってないです。4〜5日ごと、くらいのペースで、リハビリのプランも着々と進んでいて、「良好すぎて、学会に提出できるモデルケースになるかも」ってくらいに、かなり順調な方らしい。多くの人が、痛くて泣いてばかりでなかなか進まなかったり、筋肉がなさすぎてそもそもの筋肉をつけるところからはじまったり…。とにかく思うように、プラン通りには進まずに、時間ばかり経ってしまうようです。
わたしはたまたま、元来、どちらかと言うと、筋肉とか鍛えるとか肉体改造とか、嫌いじゃないタイプなんで、それも功を奏したようです。内臓機能も面白いけど、筋肉や神経も、本当に面白いです。「この動作とこの筋肉が、つながっていたんだー!」と、いちいち感動できるタイプなんで、幸いでした。本当に、人間の身体と機能は、面白いし素晴らしいです。


こまかいことは、色々ありますが、
こんな感じで、本当に少しずつ、でもまちがいなく、身体は回復してきています。なので、今のところは、

全体的に、順調です。




みなさんの、おかげです。
ありがとうございます。



注)このBlogは、「とある患者のとある話」です。記載情報にまつわる内容は必ずしも全ての患者さんに当てはまることはなく、専門性や信用性に欠けます。的確な判断や正しい情報は、主治医や各医療専門機関にご相談・お問い合わせをお願いします。
photo by 「あさになったのでまどをあけますよ」
作・絵 荒井 良二
偕成社

Rei.Kikuchi_ Re:Life

キクチレイの"リ・ライフ" ◻︎◻︎→ ▷ 一時停止ボタンを再生ボタンへ。 ふたつの四角を三角にしていく記録。 2018年秋より、骨肉腫サバイバー。

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