手術の記録



こんにちは!
手術前後は、とくに沢山の応援メッセージを、本当にありがとうございました。つらく厳しいとき、人の励ましが、こんなにちからになるものだと、驚いています。みなさんが居てくれる!と思い出すたびに、「大丈夫だ、がんばれる。」と気持ちを切り替えられます。心より感謝致します。


さて、術後4日目に突入し、調子が良い時には、このように、記事が書けるくらいになりました。

手術について、記録しておきます。
手術と術後については、つらすぎて、二度と思い出したくない(それは言いすぎですが…笑)ので、忘れるために、だけど後々困らないように、記録しておこうと思います。また、今回の記事は、どちらかと言うと、地獄記録なので、恐怖心が強い方やそこまで詳しい地獄は知りたくない、という方は、ご拝読を遠慮されることをおすすめ致します。


手術はおかげさまで、ほぼ予定通りに、無事に成功しました。ご心配いただき、ありがとうございました!
まず、ドクターたちの技術には、本当に圧巻です。手術は、頑張ってくださるのはドクターたちで、わたしは寝てるだけです。頑張ってくれたのは、ドクターたちでした。整形外科の中でも、かなり特殊で難易度も高いと言われた今回の手術。
国内でトップクラスの腕を持つと多方面から言われているらしい、わたしの主治医に施術して頂けたことは、本当に幸運だったと思っています。"人間くさいのにプロフェッショナル"って、かっこいいなと、しみじみ実感します。手術だけでなく、仕事全体のやり方がとってもスマートなのに、鼻高くしてなくて。そういう人間くさいドクターに手術をやってもらえて良かった。引き続き安心して治療をすすめられそうです。


手術当日朝は、驚くほど落ち着いた状態で、予定通り朝 8:30 に手術室へ。(病室に帰って来たのは結局、18:30くらいでした。)
長期入院のおかげで、すっかりお馴染みになったナースさんが最後まで見送り付き添いをしてくれて、さらにリラックス。「いまからレントゲン撮影に来たんだっけ?笑」くらいのリラックスっぷり。相変わらず、自分ってマイペースなんだなぁと。


今回、麻酔関係では、

硬膜外麻酔(こうまくがいますい)

という局所麻酔を、全身麻酔に加えて実施しました。実は、わたしは初めて経験した麻酔です。
背中に管を挿入して脊髄の近くの硬膜の周囲に麻酔薬を注入し、痛みを感じないようにさせる方法です。
これは、意識があるとき部分麻酔をして、背中にぶっ刺されます。整形外科の手術でも、この麻酔をよくやるそうなんですが、人によっては、痛かったって言う人も。わたしはあんまり痛くなかったです。痛いは痛いけど、想定内の痛み、という感じでした。(あんまりビビらなくて大丈夫だと思います。)

その後は点滴やらなにやら、数人に取り囲まれあちこちをわちゃわちゃされ、

「おやすみなさーい」

あっという間に眠る。


目が覚めたのは、術後の回復室。
手術自体は、6.5時間だったそうです。長引かずに済みました。


回復室(リカバリールーム)。
ここがまず、かなり、つらかった。
気づいたらここにいた感。
ここで、わたしは、意識がはっきりしたのですが、
「あぁ、地獄がはじまった〜。」と最初に思いました。「つらいから、むしろ意識はっきりしないで欲しい…」と思うほど。
手術した左足は、わけわからん痛み。あー、足のなか、滅茶苦茶になってるんだろうなぁと、想定通りの意味不明な痛さ。
左足痛いのは当たり前なのですが、今回の手術では、想定外に、身体の他の部位もあちこち痛くてとても困りました。
喉は、呼吸の管が長時間入っていたため、痰が出るは出るは、大変で、ティッシュ1箱分くらい吐き出していました。痰を出すのも疲れるので、グッタリしていたら、残留している麻酔のせいか、気持ち悪くなって嘔吐。一度嘔吐したらずいぶん楽になりました。これまでの2回の手術では、気持ち悪くなったことがなかったので、ちょっとショックでした。吐けば楽になったので、本当に良かった。
さらに、無事なはずの右足は、かなりしびれていて、ほとんど感覚なし。おしりも、両方とも感覚なし。リカバリーのナースさんたちが焦っていたけど、硬膜外麻酔のせいと、長時間あおむけになっていたせいだろうと言われました。だから徐々に治るのは理解したけど、その時、自分でまったく体勢変換をできないのがつらい地獄でした。
わたしの場合は上半身は角度制限が無いので、ベッドを少し上げてもらった。
水はまだ飲んではならないので、うがいだけさせてくれた。少しだけ、楽になった。使えるはずの両腕も痛かった。左は、点滴のせいだけど、漏れてるわけではなかった。痛かったけど動かせた。本来痛くないはずの右腕は、肘から上が圧迫痛がひどく、胸まで曲げるのがやっとだった。これはおかしい、となり、回復室のナースさんたちが大慌て。整形外科のドクターを呼んで問診してくれましたが、手術中に長時間巻いていた血圧計のせいだろうと。右上腕部がアザになってしまっていましたが、神経や筋肉に問題は無さそうなので、様子を見ようと。
そんな感じで、回復室でなかなか回復できず、病室に戻るのがずいぶん遅くなってしまった。

回復室から病室に戻りますよ、と言われたときは、
「え?まだこんなあちこち痛いのに、もう病室に戻らされちゃうの?まじもう無理。」って、ちーんてなりました。
これまで人生で2回の整形外科の手術の経験がありますが、こんなに手術直後につらいのは始めてでした。

あとで理由を辿ったら、それは、ひとつは、これまでよりも手術時間が長かったせい、らしいです。長時間になればなるほど、手術直後がつらい。この方程式に当てはまるのは、わたしだけの話かもしれないけれど、

「二度とこんな思いはしたくない。そんなら死んだほうがマシだ。でも死ぬ瞬間の方がもっと痛いのかな。そんなら死にたくない。痛くない方を選びたい。」と

矛盾している呪文が、
ずっと頭をぐるぐる巡っていました。


手術内容については、ほぼ予定通りでしたが、

・輸血をしないで済んだそうです。
・おなかからの植皮が、当初より大きく必要となったため、おなかの傷が長くなりました。

この2点が、自分としては想定外でした。
とにかく良かったことは、

重要な血管と神経を、全て残せたそうです。



これは、聞いたときに、本当にありがたいなぁって、嬉しかった。

運動機能の低下は、後遺症として背負っていくつもりがあったけど、自分の中では、最小限に抑えられたので、ドクターたちの技術に感謝です。


その他は、
・膝のお皿は、少し下の方に縫い付けたそうです。
・腓骨は、予定通り、3㎝ くらい、切断したそうです。

以下に、術前のレントゲンと、術後のレントゲンを載せておきます。


術前 (黄色で囲ったところが腫瘍)

術後

話がちょっと長くなりました。
術後4日目に突入し、
近況報告を次の記事に記録させていただきます。

内容がシビアで、ごめんねー。




注)このBlogは、「とある患者のとある話」です。記載情報にまつわる内容は必ずしも全ての患者さんに当てはまることはなく、専門性や信用性に欠けます。的確な判断や正しい情報は、主治医や各医療専門機関にご相談・お問い合わせをお願いします。

Rei.Kikuchi_ Re:Life

キクチレイの"リ・ライフ" ◻︎◻︎→ ▷ 一時停止ボタンを再生ボタンへ。 ふたつの四角を三角にしていく記録。 2018年秋より、骨肉腫サバイバー。

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